数学と言う科目の本質

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数学は暗記科目

様々なところで言われていることですが、社会は暗記科目で数学は思考科目は間違えです。
大学入試共通テストのレベルまでで言えば、すべての科目が暗記科目となります。

よく、数学の先生は考えなさいとか本質的な理解とか言いますが、これも私はあり得ないと思います。

偉そうに言っていますが、数学の本質的な理解など私にもできません。
例を挙げてみると、1+1=2という最も簡単な部類の数式がありますが、なぜこれが正しいと言えるのでしょうか。
また、数学用語で直線と言う言葉がありますが、本当にまっすぐなのでしょうか?

多分答えることなどできないのではないでしょうか、私にも無理です。

先生・・・そんなん当たり前なんじゃ・・・・

当たり前ではないんです、それを真剣に考える学問分野に数学のイデア論と言うものがあります。大学の理学部数学科での研究分野です。

確かに1+1は数学的には2になりますが、化学や物理のように量(実際のものの大きさだと思ってください)を扱うようになると必ずしも2になりません。

1リットル+1リットルは数学上は2リットルですが、実際は2リットルを縦に積むと圧力による体積減少が生じるため2リットル未満になります。

へー・・・

定規で直線を引いても、顕微鏡で見るとギザギザした線になっているはずです。

あわわわ

ですので、本質的な理解をある程度無視して『数学』と言う学問のほんの入り口のドアのノブを回したくらいのところが中学校数学と言うことになります。

この状態で理解云々を語るのは非常にナンセンスで、ただ手法を機械的に覚えると言うのが学習としては正しいスタンスとなるでしょう。

教える側は一切何も考えていない

先生たちは、問題を解くのが非常に速いです。
例えば定期テストですが、大体どこの学校も50分前後の時間でテストを行います。
生徒の皆さんは『あーでもない・こーでもない』と考えながら50分フルに使って問題を解いていきます。
では、模範解答を作っている先生がどうしているかと言うとお茶を飲んだり音楽を聴いたりしながら15分くらいですべての問題を解きます

この差はどこから生まれるかと言うと、私たち先生は問題を解くときにいちいち考えると言うことをしていないのです。

皆さんは1+1の答えを考えて出していますか?

そんなのいちいち考えていません。1+1なんか2に決まってるじゃないですか。

そうです、それと同じことで私たち先生は問題を解くときに考えていません。全部解き方を覚えているのです。

高校生で習うレベルの数学までは、昔の偉い人が発見した数の法則を真似しているにすぎません
簡単な例で言うならばスポーツのルールと同じです。

サッカーはキーパー以外が手でボールを触るとペナルティが課せられます。
審判に向かって『なんで手を使ったらだめなのか』なんて誰も言いません。

決められたルールを覚えてその中でプレイするのみです。
数学が得意な人ほどこのことを熟知しています。
ですので、数学が苦手な方は『考えている暇があったら、答えを見て解き方を覚える』と言ったことを心掛けてみてください。

因みに私の指導経験上、考えながら問題を解いている方ほど数学が出来ない傾向にあります。
ルールを覚えていないから考える羽目になるんです。

トップレベルの講師の話

私は数学の講師としてはおそらく中の上、良くても上の下くらいだと思います。
世の中には私よりもレベルの高い先生はいっぱいいますが、幸運にも私の知人友人にはトップレベルと呼べる講師が何人かいます。

本校が開校するときに東京からS台とK合の数学の講師が東京から様子を見に(酒を飲みに)来ていたのですが、その時に今日書いたような話題が出ました。

その先生もやはり数学は暗記科目だと言っていました。
驚いたのはその先生にとっては、東大や京大の数学の問題でさえ暗記科目らしいです。
この先生は実は数学オリンピックの講師もやっているとんでもない 数学オタク 大先生で、マンションを一部屋借りて、この国で発行された高校数学の参考書・問題集をほぼすべて保管している(数千冊レベルです)と言う変人です。

さすがに嘘だろう・・・と思った私は試しに今年の東大と京大の問題を解かせてみたのですが、各大学15分で解かれてしまいました。(ちなみに私が全問解こうとすると軽く10時間はかかります

この先生は大学の後輩で、京都にいるときも良く飲みながら数学の問題を解いて遊んでいたのですが、まさか酔っぱらった状態で15分で解いてしまうとは・・・

もしかして、先生よりもはるかに偉い・・・

私は本来化学の講師です!それなりに出来る子なんです!

まぁ、何が言いたいかと言うと先ほどと同じで、数学が暗記科目と言うことを言いたいだけなんです。
ですので、みなさん問題が解けないときは『わからない!』ではなく『忘れた!』と叫びましょう。
『わからない』と言ってしまうと手が止まりますが『忘れた』のであれば調べて思い出せばいいのです!

数学は物理や化学と言った理科を研究するために発達した学問です。
いうなればただの道具です。
取扱説明書をしっかり覚えて使いこなしていきましょう。

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