神聖魔法:数学

塾長ブログ

先生・・・これ塾のブログです。

お盆休みなんで、たまにはいいでしょう。

物質世界で実現不可能な図形

みなさんが数学や算数を勉強する際に必ず耳にする単語に『点』や『直線』と言ったものがあります。
定規で線を引いたり、鉛筆でノートに●を打つことでこれらを表記していくことになりますが、正確に定義を言える人はいるでしょうか。

ユークリッド幾何学的にされた定義(図形の学問での決まり事)によると
@点とは部分を持たないものである。
@線とは幅のない長さである。
@線の端は点である。

もっと簡単にお願いします。

点も線も面積を持たないと言う意味ですね。

気が付いた人はいるでしょうか?
そうです、実際にこんなものは現実世界に存在出来ないのです。

どれだけ細い線を書いても必ず人間の書いた線(機械で書いても同じです)には”幅”と言うものが存在します。
これは点に関しても同じことです。

さらに言うと、面積が存在するから点や線を認識することが出来るわけなのです。
私たちが普段『点』・『線』と言っているものは、脳内(精神世界)でのイメージを無理やり可視化したものにすぎないと言うことがわかるでしょうか。

高校までの数学を大きく2つの分野に分けると代数学(関数・数式)と幾何学(図形)に分かれますが幾何学的な分野ですでに現実世界ではありえない分野を扱っていることが理解できたでしょうか。

実数と虚数

ちょっと小学生には難しいお話になるかもしれませんが、数には『実数』と『虚数』と言うものが存在します。

虚数?

『虚』は、「中身がない」「からっぽ」と言う意味です。
“nombre imaginaire”が原義で空想上の数字と言う意味になります。

『実数』については、普段皆さんの周りにある数はすべてそうだと思ってくれて問題ありません。
『虚数』は同じ数を2回かけた時に答えがマイナスになる数です。

掛け算のルールとして、正の数(プラスの数)どうしや負の数(マイナスの数)どうしをかけると答えは必ず正の数になります。

例)(+3)×(+3)=(+9)
  (-3)×(-3)=(+9)

現実世界に存在する数(実数)では必ずこうなります。
それに対して虚数は

虚数×虚数=負の数

であらわされる数であり、この世に存在しない数になります。

この世に存在しないものを計算できるんですか!

できます。しかもこんなものは数学の世界にはいくらでも転がっています。

数学上の未解決問題

コラッツ予想
任意の正の整数 n を選ぶ。
n が偶数であれば  2 で割り、n が奇数であれば 3 を掛けて 1 を足す。
この操作を繰り返すと、どのような n から始めても有限回の操作 で 1 に到達する。

あわわわわあゎぁわ

6と言う数字を使って簡単に説明しましょう。
6は偶数なので2で割ると答えは3です。
次に出てきた3は奇数なので3倍して1を足すと10になります。
10は偶数なので2で割ると5です。
次に5は奇数なので3倍して1を足すと16になります。
16は偶数なので2で割ると8になります。
8は偶数なので2で割ると4になります。
4は偶数なので2で割ると2になります。
最後に2は偶数なので2で割って1になるのです。

これは小学生でも理解できる内容ですが、いまだになんでこうなるのかは解明されていません。
因みにコンピュータを使って20000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000までの数字は全部計算してみたそうです。

こんな簡単そうに見えることでも原理は分かっていないんだそうです。

世界形作るもの

ここから先はもうファンタジー小説とさほど内容は変わりません。

私たちの身の回りにあるものはすべて分子・原子と言ったものによって作られています。
そして、分子や原子(もっと小さいのもありますが割愛)は常にある一定のルールに従ってエネルギー的に運動しています。

そのルールを書き記したものが数式なのです。

よくファンタジーのアニメなどでこのような魔法陣が出てきますが、実際数学のほうがはるかに複雑で高度な公式(術式)となっています。

んー・・・なかなか小学生に分かるように説明するのは難しいですね。
簡単に言うと量子力学です。

まったくわかりません。

どうでしょう?これ数式です。
時々ファンタジーで出てくるシュレディンガー方程式です。

何算なのかすらわかりません・・・そもそも読めません。

このような波動関数によって、電子の存在領域が確率的に決まります。
その結果分子や原子の運動(モレキュラーダイナミクスと言います)が定義されて様々な物質が形成・運動していくわけです。

どうでしょうか、数学ってめちゃくちゃファンタジーではないでしょうか。

そうですね・・・

『こんな高度な物、誰が作ったんだー!!!』と数学者はなっていくらしいすね。
その結果数学を極めた人はそのうち『数学=創造神』と考えることがあるようです。

それで、神聖魔法なんですね。
先生も神様を信仰しているんですか?

いえ、私の推しはシュミレーション理論なので神とは無縁ですね。
この話はまた今度していきましょう。

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