小学校英語のあり方の考察
現在日本の英語教育は低学年化が進み、小学校3年生あたりから英語教育が始まっています。
小学校の英語は、音を重視して学習しているようです。
私も、これ自体は素晴らしいことだと思いますし、否定する気もありません。
ただし、あまりにも時間が短すぎると言えるでしょう。
小学校3・4年生で年間35時間、5・6年では年間70時間しかありません。こんな短い時間で英語力などつくはずもないと思うのです。
実際新中1を指導していても、小学校で英語を習っている世代と、習っていない世代を比較しても、『ちょっと知っているな』程度の差しか感じることが出来ません。
人間の耳は3~7歳くらいの時に急速に発達すると言われているそうですし、ネイティブレベルで話せるようになるためには5年生までに英語を習得する必要があるという説もあるくらいです。
実際に人生で最も勉強しているはずの高校三年生が一年間毎日何時間も英語を勉強しても全く話せるようにはなっていないのです。
本気で日本の英語教育を考えるのであれば、小学校1年時から年間200時間は最低英語の学習時間をとるべきではないでしょうか。
また、小学5年生までに英語が修得できなかった場合ですが、人間の脳は大体小学5年生くらいから言語理解のしやすさが『音』を主体としたものから『文法』を主体としたものへとシフトしていくようです。
現場で小学生に英語を教えていても、小学4年生に文法を教えてもあまり理解してくれませんが、5・6年になるとかなり理解してくれることを体感で感じます。
ですので、私は自分の子供には幼児期から英語教育を『音』主体で始めさせています。そして早ければ小学校4年生から中学校英文法を体系的に教えていく予定です。
先生スパルタ!
大丈夫!子供と一緒に楽しくやります!(たぶん)
中学校英語のあり方の考察
一昔の英語の教科書はグラマーとリーダーに分かれていました。
ちゃんと文法を体系的に学びながら、学んだ文法の範囲で読解の練習をしていました。
ですが、現在の英語の教科書を見てみると、文法的なことにも触れていますが、文章を読む上での補助な位置づけになっているように感じます。
文法とは外国語を母国語に翻訳する際の公式です。
数学に例えるならば、公式を知らずに答えだけ覚えるようなものです。
先日書店で中学生用の文法書を探してみましたが、本当に少ない・・・。
文法問題集とかはあるんですが・・・体系的にまとめられているものがほとんど見当たりません。
英語が得意な生徒は、断片的な英文法の知識を本能的に脳内で整理し体系化することが出来るかもしれませんが、苦手な生徒には無理でしょう。
中学校一年生時に音読をしながら体系的に英文法を学び、2年生以降で読解やリスニングを学んでいくのが効率いいように思えるのですが・・・
普段の授業で、教科書を無視していくと定期テストで大変なことになりそうですので、本校では季節講習会を用いて文法をまとめていこうと思います。
高校英語のあり方の考察
センター試験のころの英語は、英語の問題に使われていた単語数は3000単語程度でした。
しかし年々単語数は増え続け、センター試験最終年度には4000単語ほどまで増えていきました。
そして共通テストとなった現在では6000単語と、およそ2倍の量の英文を読まなければならなくなりました。
ええええええええええええええええええ
その代わり、文章は若干簡単になっているように思います。
学生が長文を読む速度の平均は中学生で50wpm、高校生で75wpmと言われています。(words per minute:1分間に読む単語量)
6000単語にも及ぶ共通テストの英文を高校生の平均速度で読んでいくと80分かかります。
テスト時間は80分しかありませんので、問題を解く時間が存在しません。
分からない単語を推測しているような時間はないのです。
ですので、高校1年生の段階で早めに英単語をすべて覚えることが最重要なのではないでしょうか。
3年生になってから英単語を覚えても使いこなせるようになるまでに入試が終わってしまいます。
早い段階で単語を覚え、ひたすら音読をすることで脳内の言語野に英語をインストールして高速化することが出来るでしょう。
英語は一日にしてならず!みんながんばれ!
今日はここまで。
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