正しく鉛筆が持てる人の割合
トンボ鉛筆が2009年に調査を行った結果、子供たちの9割が正しく鉛筆を持つことが出来ないと言うデータが出ています。
それに対して、東京大学の学生の8割は鉛筆を正しく持つことが出来るようです。
ちなみに私の学友たちをみても、鉛筆の持ち方がおかしい人はほとんどいませんでした。
ちなみに学年ごとに見てもさほど変化がなく、社会人になるまでこの割合が続くようです。
そして、保護者の鉛筆の持ち方を調査してみると、正しく持つことが出来ている保護者は3割程度しかいないようです。
このような調査は、他の教育機関でも行われているようで地域差によるものかばらつきがありますが、おおむね1~2割程度のこどもしか鉛筆を正しく持てていないようです。
先生・・・私は???
あうあうあー
ぼくは・・・
ふにゃふにゃふにゃ
鉛筆の持ち方は学力に影響する
子供の言い分
私も時々注意することがありますが、なかなか治りません。
中には注意することで不機嫌になる生徒もいます。
かれらの主張によると、『別に書ければいいじゃん!』と言うものが多いように感じます。
でも、鉛筆と学力には明確な比例関係が存在します。
先にも書いたように東大生の8割はちゃんと持てますし、私の周りの人もほとんどがちゃんと持てます。
部活でも同じことを言いますか?
スポーツをやっている人はフォームのチェックって必ずやると思います。
野球であれば正しいフォームでバットを振らなければまず球は飛びませんし、水泳だって同じです。
テニスに至ってはフォームがおかしいと試合にすらなりません。
ですので球技であればみんな素振りをします。
延々と何時間もかけて・・・
正しいフォームでプレイしていると、見ていてもバランスが取れていてかっこいいものです。
でも、なぜか鉛筆の持ち方を練習しようとしている生徒をあまり見たことがありません。
鉛筆の持ち方と学力は比例する
簡単に説明しましたが、理論的なことを抜きにしても鉛筆の持ち方と学力が比例することは理解できるかと思います。
正しいフォームでかっこよくプレイしている選手はまず間違いなくスポーツが上手い。
正しい鉛筆の持ち方で姿勢よく勉強している学生はまず間違いなくテストの点が高い。
どうでしょう、文法的には完全に同格です。
おー、わかった気がします。
僕もです。
鉛筆の持ち方と学力が比例する理由
手の疲労軽減
まずこれが大きなウエイトを占めるはずです。
マラソン選手は長距離を走るために、極力体に負担がかからないフォームを身に着けています。
正しい鉛筆の持ち方は疲労軽減につながるため、鉛筆の持ち方が正しい人は長時間の勉強に耐える力が付きやすくなります。
低学年のうちは手が未発達だったりするため、ちゃんと持てないこともありますが小学校3年くらいからは握力もついてきているのでちゃんと持つべきです。
この時期に正しい姿勢を身に着けておかないと後々かなり響くことになるでしょう。
適切な筆圧
持ち方によっては全然手に力が入らなかったりするため、非常に薄い字になる子もいます。
記憶と言うものは、脳に対して刺激を与えた回数に比例して定着していくものです。
筆圧が弱すぎると、手で書いた内容が脳にフィードバックされにくくなるため、記憶の定着(学力向上)の面で不利になります。
つまり!魂に刻むことが出来ないと言うことですね!
そうです、ちなみにマーカーを沢山使う人も同様です。
綺麗にノートを書こうとする人もおなじです。
勉強と関係ない方向にリソースを割いています。
姿勢わるわる
特に鉛筆を紙面に対して直立気味に持っている人に当てはまります。
鉛筆の角度に引きずられ、姿勢がかなり前傾姿勢になっています。
ひどい人になると、背中が直角近くまで曲がり、顔が机とにらめっこです。
これは相当まずい状況です。
この状態になってしまうと、ほとんど自分の世界にこもっているのと変わりません。
授業の内容を聞いていないことも多いです。
また、問題と言うものは学年が上がるにしたがって文章も長くなってきます。
そのため、ある程度紙面から顔を離しておかないとちゃんと読むことすら難しくなっていきます。
『問題文をちゃんと読んでいなかったから間違えた』というミスが多い生徒は、この姿勢を取っていることが多々あります。
血流の問題
私は医師ではないので、ここは推測です。
ですが、ネットなどで調べる限り姿勢が悪いと血流が悪くなるようです。
と言うことは肩こりとかしやすくなるのではないでしょうか。
結果、長時間の勉強に耐えることが出来なくなります。
つまり、鉛筆の持ち方が悪いと手は疲れるし、姿勢が悪くなって方が凝りやすくなると言うダブルパンチを受けるわけです。
また、脳への血流が悪くなると集中力の低下や眠気を呼び起こす可能性も高くなるはずです。
低学年のうちにご家庭で
これらは学年が上がっていくとなかなか治らないものです。
ですので、出来れば小学生のうちにおうちで毎日トレーニングをしていただければと思います。
私が小学生だったころを思い返すと、母と祖母が交代で常に鉛筆の持ち方を指導していた記憶があります。
きっと、『気が付いたら言う』くらいの頻度では治らないのではないでしょうか。
鉛筆の持ち方は社会に出たときにも見られるところで、一生ものの財産だと思います。
ぜひとも、早めに癖をつけてあげておいていただければと思います。
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