またいいものを見てしまった・・・

受験学習情報

小学部夏期講習にて

前回小学生の子の理科のスケッチをご紹介したかと思いますが、本日またいいものを見つけてしましました。

前回のスケッチと異なり、今回はメモ書きのようなものですので『綺麗か?』と言われると否です。

これの素晴らしいところは、読みやすさとかそういうものではありません。現代文と言う文章を読解するときに、ほとんどの小中学生は感覚的に読んでいます

文章の構成や、ロジックなどを論理的に考えて読解するのではなく、自分の実体験と照らし合わせたりしながら主観的に読んでいくことが多いのです。

そのような年齢であるはずなのにもかかわらず、誰に言われるでもなくこのようなものが書けるということは、頭の中にロジックのベースが出来つつあるということです。

現代文の力は論理的思考力

現代文の学力とは、論理的思考能力にあります。
論理と言うからには、問いに対する答えは一義的に決まります。

そこに感覚など入る余地はありません、すべてにおいて客観的に誰が見ても異論の余地がない解答が大学入試現代文には求められます

にもかかわらず、問題集の解説を読んでみると
『作者の主張を読み取って(ア)が正解となる』
『登場人物の心境をくみ取って答える』

などと言う意味不明な解説が並びます。
それがわからんから誤答するのです、全く解説になっていません。
もっと数学みたいに論理的に解説出来るはずなのになぜかしないのです。

その結果、どうしてその答えになったのかを小中学生に聞いてみると
成績上位の生徒で『本文に書いてあるからです』
そのほかの生徒になると『なんとなく』

と答えます。

だめなんですか!

だめですねー
学校で先生に『なんでそんなことしたの?』って聞かれたときに『○○くんがやったからです』って答えるのと同レベルですね。

小中学生は、接続語・指示語

小学校では接続語のことを『文と文をつなげる言葉』と習うかもしれません。
私は国語、特に現代文を教えるときは、将来的に英文を論理的に読解するときも通用するように『接続詞』『代名詞』と言う言葉を使って教えていきます。

そして、接続詞を学ぶうえで重要なのは『逆接の接続詞』『順接の接続詞』『同格の接続詞』の3種類を理解することです。

中学校入試を見てみると、記述問題の大半が『逆接の接続詞』がらみとなっています。
また、高校入試になると『逆接の接続詞』『同格の接続詞』を組みあわせて問題が作られていたりします。

小中学校の現代文の記述問題でよくあるパターンは
『筆者の主張を書きなさい』
『○○とはどういうことか書きなさい』
などがありますが、これらはその大半が『逆接の接続詞』の後ろに答えがあります。

うそ!知らなかった!

確か、小学校5年生の国語の教科書に書いてあったような気がします。
重要なことは『でも』や『しかし』の後にあるみたいなことが・・・

次に『同格の接続詞』と『逆接の接続詞』のコンビネーションですが次のような文章があったとしましょう

よゐこAは学校では休憩時間でも自分の机から立ち上がることなく勉強する真面目な性格の生徒でした。

また彼女はほかの人が先生から任された仕事を率先して手伝うと言う優しい性格の持ち主で、彼女が下校以外で席を立つときは誰かの手伝いをするときだけでした。

学校の先生たちは、毎日のように彼女を褒めました。

近所の人たちも口々に自分の子供に『よゐこAさんのようないい子になるんだよ』と言っていました。

しかし彼女には驚くべき一面があったのです。

毎週日曜日になると彼女は日焼けをしないように、目と鼻以外の全てを覆った服装で海に出かけていました。

そしてそこで彼女は朝から晩まで釣りをしていたのです。

家族はみんな、日焼け対策を万全にして大好きな魚釣りに行っているのだと思っていました。

これだけではそこまで驚くことではありませんが、なんと彼女は釣り竿に『針』も『餌も』つけずに一日を過ごしていたのです。

彼女は釣りをすることが目的ではなく、ただ海に向かって一人で過ごす時間が必要だったため毎週このような行動をしていたようでした。

どうやら、彼女は毎日無理をしていたようです。

ですので、毎週末になると自分をリセットするために海に行くのでした。

目と鼻以外を覆った彼女の服装はおそらく日焼け対策ではなく、恥ずかしかったので誰にも知られたくなかったのではないでしょうか。

そして、もともと優しい性格の彼女は、自分の都合で魚を傷つけるのが嫌だったので、針も餌もつけずに釣りをしていたのです。

問:よゐこAの性格を
~のような行動から~で、また~のような行動から~のような性格
と言う形で答えなさい。

広島県の高校入試で出てきそうな形の問題です、皆さんは答えることが出来ますか?

正解は次回のブログで!

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